「朝顔」の関連語と意味

四季で見られる季語

単に「朝顔」と言えば秋の季語となりますが、春には「朝顔撒く」という季語があり、夏には「朝顔市」が季語になっています

夏に朝顔市が開催されるのに、なぜ朝顔が秋の季語なのか?という疑問も生じると思いますが、これは、古来より朝顔は七夕の花とされているためです
彦星と織姫が出会えたしるしとして朝顔が咲くとされ、朝顔の別名には牽牛花があります。牽牛は彦星の別名です
この記事では、朝顔に関連する季語と、それぞれの意味をまとめていますので、俳句を作る際の参考になさってください



(秋の季語の)朝顔

朝顔(あさがお)

朝顔は、秋の訪れを告げる花で、夜明けに開いて昼にはしぼむ
旧暦七月(新暦では八月下旬)の七夕のころに咲くので牽牛花(けんぎゅうか)ともよばれる



牽牛花(けんぎゅうか)

アサガオの別名



西洋朝顔(せいようあさがお)

ヒルガオ科の一年草
ソライロアサガオやマルバアサガオを、園芸では西洋朝顔と呼ぶ



夜顔(よるがお)

白花で、熱帯アメリカ原産のつる性植物
原産地においては多年草であるが、日本では春まきの一年草として扱う
7月から10月頃(暖地では11月頃まで)に開花する



朝顔の実(あさがおのみ)、朝顔の種(あさがおのたね)、種朝顔(たねあさがお)

一日花の朝顔は、花を終えるとすぐに青々とした実を結ぶ
秋も深くなり蔓が枯れてくるにしたがって、薄い皮に包まれた黒又はこげ茶色の種を実らせる



牽牛子(けにごし、けんごし)

アサガオの種の芽になる部分、および種子を「牽牛子」と呼ぶ
下剤作用の成分が含まれており、奈良時代、平安時代には薬用植物として扱われていた



(夏の季語の)朝顔

朝顔市(あさがおいち)

鉢植えの朝顔を売る市で、入谷のものが有名



入谷朝顔市(いりやあさがおいち)

七月六日から八日まで、東京入谷の鬼子母神(お産と育児の神)で催される縁日で、朝早くより鉢植えの朝顔を売る店が境内の内外に立ち並ぶ
明治時代に始まったとされる



朝鮮朝顔(ちょうせんあさがお)

園芸用にはダチュラの名で広く流通している
高さ約1メートル。葉は長い柄をもち、広卵形で先がとがる
夏から秋に白い漏斗状の花をつけ、実は球形で多数のとげがある
曼荼羅華(まんだらけ)、気違い茄子(きちがいなすび)、狂茄子(くるいなすび)などの異名もある



曼荼羅華(まんだらけ)、気違い茄子(きちがいなすび)、狂茄子(くるいなすび)、ダチュラ

チョウセンアサガオの別称





喇叭花(らっぱばな)

観賞用に温室で栽培される花で芳香がある
高さ五~六メートルになり、葉は長楕円形卵形で先はややとがる




夕顔(ゆうがお)

ウリ科の蔓性の一年草
茎が長く伸び、巻きひげで他に絡みつきながら伸びる
葉は浅く裂けた心臓形で互生する
夏の夕方、花びらが深く五つに裂けた白色の雄花と雌花とを開き、翌朝にはしぼむ



昼顔(ひるがお)

ヒルガオ科の蔓性の多年草
山の道端や荒れ地に生える。地下茎で増え、長い蔓で他に巻きつきながら伸びる
葉は長楕円形で基部が耳形にとがり、長い柄をもつ
6~8月、淡紅色のらっぱ状の花を日中に開く



(春の季語の)朝顔

朝顔蒔く(あさがおまく)

朝顔の種をまくこと
四月下旬から五月にかけて、日当たりと風通しの良い場所を選んで蒔く



朝顔の有名な俳句

朝顔の有名な俳句はいろいろありますが、個人的に好きなものは次の俳句です

朝顔につるべ取られてもらひ水 加賀千代女


このような題材に目が行くのが凄いですし、この内容を17音にまとめるのが更に凄い



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