「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」の違い

俳句関連の本を読んでいると
「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」といった言葉がでてきます
それぞれの言葉の意味が分からないと、その度に読書が止まってしまい
遂には「読むのが面倒」となってしまうので
違いが分からない場合は、ここで理解をしておくと良いと思います

この記事では
「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」
違い
意味
表記方法
俳句で使われる表記方法
別の書き方
などが分かるようになります

「新仮名遣い・旧仮名遣い」の違い

新仮名遣い(しんかなづかい) :1946年以降の難しい平仮名
旧仮名遣い(きゅうかなづかい):1946年以前の簡単な平仮名

 
1949年に内閣が、今までの平仮名の表記方法は多くて複雑なので、簡単にしょうと決めました
1949年を境に平仮名表記が変わったので、それ以前が「旧仮名遣い」、それ以降が「新仮名遣い」と呼ぶようになっています

「おう、あう、あふ、わう、はう」は全部「おう」に
具体的な単語を上げると次のようになります
「応じる(おうじる)中央(ちゅうあう)、扇(あふぎ)、国王(こくわう)、逢はう(あはう)」は
「応じる(おうじる)中央(ちゅうおう)、扇(おうぎ)、国王(こくおう)、逢はう(あおう)」になりました
 
変更になった文字は文化庁のページで確認できます >>>

 

「新字体・旧字体」の違い

新字体(しんじたい) :1949年以降の難しい漢字表記
旧字体(きゅうじたい):1949年以前の簡単な漢字表記


1949年に内閣が、今までの漢字は画数が多くて複雑なので、簡単に書きましょうと決めました
1949年を境に漢字表記が変わったので、それ以前が「旧字体」、それ以降が「新字体」と呼ぶようになっています
 
「戀」が旧字体、「恋」が新字体です
「句會」が旧字体、「句会」が新字体です
どちらも新字体の方が、簡単な漢字表記になっています
 
変更になった文字は文化庁のページで確認できます >>>
 

「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」のまとめ

「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」をまとめると、こういうことです

新仮名遣い現在の(簡単な)仮名遣い
旧仮名遣い昔の(難しい)仮名遣い
新字体現在の(簡単な)漢字
旧字体昔の(難しい)漢字

「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」が分からなくなったときは

「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」があべこべになってしまったたときは、赤い部分を見ると思い出します

仮名:現在の仮名遣い
仮名:昔の仮名遣い
体:現在の漢
体:昔の漢

それぞれの表記の違い

実際に、表記の違いを見比べてみましょう

句会当然今回複数読者
新仮名遣いこいくかいとうぜんこんかいふくすうどくしゃ
旧仮名遣いこひくくわいたうぜんこんくわいふくすうどくしや
新字体句会当然今回複数読者
旧字体句會當然今囘複數讀者

昔と現在で、表記の違うものもあれば、同じものもありますね
「ふくすう」は昔も現在も同じです

「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」の組合せ

「新仮名遣い・旧仮名遣い」「新字体・旧字体」の意味、表記方法は分かったと思いますが
この4つがあることで、面倒なことが生じます
昔は「旧仮名遣い・旧字体」だけで書いていれば良かったものが、「新仮名遣い・新字体」が現れたおかげで、表記方法に4つの組み合わせが生じることになってしまいました
俳句を作るさいには、4つの中からどれかを選ぶ必要が生じました
4つの表記はこちらです
 
「新字新仮名」 ←新字体+新仮名遣い
「新字旧仮名」 ←新字体+旧仮名遣い
「旧字新仮名」 ←旧字体+新仮名遣い
「旧字旧仮名」 ←旧字体+旧仮名遣い

それぞれの意味です

新字新仮名現在の漢字と、現在の仮名遣い(で書かれた文章)
新字旧仮名現在の漢字と、昔の仮名遣い(で書かれた文章)
旧字新仮名昔の漢字と、現在の仮名遣い(で書かれた文章)
旧字旧仮名昔の漢字と、昔の仮名遣い(で書かれた文章)

 この言葉は俳句関連の本にも頻繁に出てくるので、必ず意味を覚えておきましょう

表記の違いを見比べてみます

 今回のような読者という人は
新字新仮名今回のような読者という人は
新字旧仮名今回のやうな読者といふ人は
旧字新仮名今囘のような讀者という人は
旧字旧仮名今囘のやうな讀者といふ人は

どの表記で俳句を作るかは俳人によって違います
これから俳句を始める人は、どの表記で作るかを決めて、統一した表記で作品を作っていった方がいいでしょう
参考までに、現在の俳人がどの表記を使っているのかを紹介します

新字新仮名現代俳句を作る人で多く使われています
新字旧仮名戦後の俳人で多く使われています
(俳人の中で最も多い表記)
戦後の出版物はこの表記です
旧字新仮名これで作っている人は見たことがありません
旧字旧仮名戦前の俳人が使っていました
戦前の俳句の出版物はこの表記です

なぜ俳句は「新字旧仮名」なのか

新字体が浸透している現在では、ほとんどの俳句が新字体で作られています
旧字体と新字体は単に表記の違いだけで、漢字の意味は同じなので、わざわざ現在において旧字体を使う必要は無いのです
ただ、旧字体には重厚感がありますし、それを使ってきた歴史もあるため、現在でも旧字体を使う俳人もいます。旧字体を使っても良いとは思いますが、多くの読者が簡単には鑑賞できなくなるというデメリットがあります
 
漢字が新字体なら、仮名遣いも新仮名遣いにすれば簡単なのでは?と思う人もいるかもしれませんが、これは簡単に変えることができない理由があります
俳句の命とも言われる切字の「や」「かな」「けり」を使うために、俳人は文語という形式で作品を作っているのですが、文語を使う場合、どうしても旧仮名遣いを使わざるを得なくなります
無理に新仮名遣いに直すと、この世に無い言葉が生まれてしまうためです(これについては、説明が長くなるので割愛します)
「切字は使わない」「文語では作らない」と思えば、「新字新仮名」で作っても問題はないでしょう
 
 

「新仮名遣い・旧仮名遣い」の、別の言い方


「新仮名遣い・旧仮名遣い」は俳句の本によっては、別の言い方をしているものもあるので、覚えておかれると良いと思います

「新仮名遣い」「新仮名(しんかな)」「現代仮名遣い(げんだいかなづかい)」とも書きます

「旧仮名遣い」「旧仮名(きゅうかな)」「歴史的仮名遣い(れきしてきかなづかい)」とも書きます
どれも同じ意味です

旧仮名遣いで俳句を作るのにおすすめの本

旧仮名遣いで俳句を作る人は、こちらの本がおすすめです
新仮名遣いと旧仮名遣いで表記の違うものがすぐ調べられます
「俳句作りに必須の本」というレビューも見かけますね

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