やってみよう!俳句での様々な遊び方

俳句のいろいろな遊び

俳句は、一人で静かに楽しむものと思っていませんか?
実は、俳句には、みんなで集まって楽しめる様々な遊びがあるんです。
俳句仲間と集まって、言葉の遊びを通して、もっと俳句の世界を広げてみませんか?

今回は、そんな俳句の楽しみ方をいくつかご紹介します。

芭蕉ねこ先生
芭蕉ねこ先生

俳句を使った、様々な遊びがあるって知ってた?

では、早速、どんな遊びがあるのか見ていきましょう!

句会(くかい)

【句会ってどんなところ?】

俳句を作ることが好きだけど、一人で作るのはちょっと寂しいな…なんて思ったことはありませんか?そんなあなたにおすすめなのが「句会」です。

句会とは、みんなで集まって、作った俳句を持ち寄り、お互いに鑑賞し合う会のこと。誰の句か分からないようにして、みんなで良い句を選んだり、感想を言い合ったりします。

【句会が楽しい理由】

  • 誰とでも平等に楽しめる: 俳句の経験が浅い初心者さんも、ベテランの俳人さんも、みんな同じ立場で俳句を楽しめます。
  • 新しい発見がある: 他の人の句を読むことで、自分には思いつかないような表現や視点を知ることができます。
  • 俳句仲間ができる: 同じ趣味を持つ人たちと知り合い、交流を深めることができます。
  • 自分の成長を実感できる: 自分の句に対する客観的な意見をもらうことで、自分の成長を実感できます。

【句会ってどんなことをするの?】

  1. 持ち寄り: みんなで事前に作った俳句を持ち寄ります。
  2. 匿名化: 誰の句か分からないように、名前を隠します。
  3. 鑑賞: みんなで順番に句を読み、良いと思った句を選びます。
  4. 講評: 選んだ句について、良いと思ったところや、こうしたらもっと良くなるといった意見を言い合います。

【句会って難しそう?】

「句会って難しそう…」と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。大切なのは、自分の感じたことを素直に言葉にすることです。初心者の方も大歓迎なので、お気軽に参加してみてください。

【句会に参加してみよう!】

句会は、俳句をもっと楽しむための、とても良い機会です。ぜひ、近くの句会を探して参加してみてくださいね。きっと、俳句の世界がもっと広がります。

吟行(ぎんこう)

【吟行で俳句を楽しもう!自然の中で五感を研ぎ澄ます】

俳句を作るのが好きだけど、いつも同じ場所で作っているとマンネリ気味…そんなあなたにおすすめなのが「吟行」です。

吟行とは、グループで外に出て、実際に見て、聞いて、感じたことを題材に俳句を作る活動のこと。自然の中を散策しながら、五感を研ぎ澄ませて言葉を探し、その場で俳句を作ってみましょう。

【吟行の楽しさ】

  • 新しい発見がある: 普段何気なく見ている景色も、「俳句を作るんだ!」という視点で改めてじっくり観察すると、新しい発見があります。
  • 創造力が刺激される: 自然の中で五感を刺激することで、普段とは違う視点から言葉が生まれ、創造力が刺激されます。
  • リフレッシュできる: 自然の中で過ごすことで、心身のリフレッシュにもつながります。

【吟行の準備と持ち物】

  • 持ち物: 筆記用具、ノート、カメラ(あれば)、飲み物、軽食など
  • 服装: 天候に合わせた服装で、歩きやすい靴を選びましょう。
  • 場所: 公園、川、海など、自然豊かな場所がおすすめです。

【吟行の進め方】

  1. 場所を決める: グループで、吟行を行う場所を決めます。
  2. 散策する: 場所を散策しながら、気になったものや感じたことをメモしたり、写真を撮ったりします。
  3. 俳句を作る: メモや写真などを参考に、俳句を作ります。
  4. 句会をする: 作った俳句を持ち寄り、句会を行います。

【吟行のポイント】

  • 五感を意識する: 視覚だけでなく、聴覚、嗅覚、触覚、味覚など、五感を意識して観察してみましょう。
  • 季語を取り入れる: その場にある季語をじっくり見ることで、より奥深い俳句になります。
  • 仲間の視点を知る: 吟行では、皆が同じ景色を見て俳句を作ります。それでも、句会を行うと全然違う俳句がでてきます。仲間の視点や作り方はとても勉強になります。

【まとめ】

吟行は、俳句を楽しみながら、自然と触れ合うことができる素晴らしい活動です。ぜひ、仲間と一緒に吟行に出かけて、俳句の世界を広げてみましょう。

しりとり俳句(しりとりはいく)

【俳句でしりとり!言葉遊びで楽しもう!】

俳句をもっと楽しくしたいあなたへ!仲間とできる俳句の遊びに「しりとり俳句」というものがあります。

しりとり俳句は、相手の句の最後の文字を使って、新しい俳句を作るゲームです。制限時間内に、次々と俳句を紡ぎ出すスリルと、言葉の選び方の面白さ、そして仲間との一体感が味わえます。

【しりとり俳句のルール】

  • 基本ルール: 相手の句の最後の文字を使って、新しい俳句を作ります。句の最後の文字は、「最後の1文字」や「最後の5文字(下五)」など、その場の状況で考えます。
  • 制限時間: 持ち時間内に作れないと負けにする。(最後が「ん」になることは少ないので、制限時間で勝敗を決めるとよいと思います)

【しりとり俳句の楽しさ】

  • 発想力が鍛えられる: 制限時間内に、相手に繋がる言葉を考え出すことで、発想力が鍛えられます。
  • 思いがけない言葉がでる: 制限時間内に作ることで、思いがけない言葉がでて、面白い俳句が生まれることがあります。
  • 仲間の発想が勉強になる: 仲間が考えているときに、自分自身も頭の中で俳句を考えると、仲間の作った俳句と自分の作った俳句とを比較できて、発想や視点の勉強になります。

【ポイント】

  • 「かな」で終わらない: 前の人の下五で俳句を作る場合、「かな」や「けり」などがあると作るのが難しくなってしまうため、「かな」や「けり」で終わらないように決めた方がよいでしょう。
  • 濁音を使う:前の人の最後の一文字で俳句を作る場合、濁音で終わらせて次の人の戦略を見るのも楽しいです。
  • テーマを決める: 花、動物、季節など、テーマを決めてしりとりをするのもおすすめです。

袋回し(ふくろまわし)

【袋回しで楽しもう!】

みんなでワイワイできる俳句の遊びに「袋回し」というものがあります。
袋回しは、参加者全員が順番に、出されたお題(言葉)を使って俳句を作るゲームです。
制限時間内に、どんな俳句が生まれるか、ワクワクする遊びです!

【袋回しってどんな遊び?

  1. お題を決める: 参加者がそれぞれ、お題となる言葉(季語など)を袋に書きます。
  2. 袋を回す: 題の書かれた袋を隣の人に回します。
  3. 俳句を作る: 隣の人から受け取った袋のお題を見て、制限時間内に短冊に俳句を書きます。
  4. 回す: 作った俳句を袋に入れて、隣の人に渡します。
  5. 発表: 全員が全てのお題で作った俳句を、一斉に発表します。

【袋回しで何が楽しいの?

  • ハラハラする: 制限時間はだいたい3分程度ですが、3分ごとにお題が回ってくるためとてもハラハラして、刺激的です。
  • 発想の勉強になる: 短い時間で、複数のお題で作品を作るため、発想力がアップします。
  • 仲間との一体感: みなが同じ条件で焦りながら俳句を作ることで、不思議な一体感が出ます。

【袋回しを楽しむコツ

  • 制限時間を決める: 制限時間を決めることで集中力がUPします。
  • テーマを決める: 自然、食べ物、自治などテーマを決めて行うと、より幅広い俳句が楽しめます。
  • みんなで意見交換: 作った俳句について、みんなで意見交換をすることで、より俳句の理解が深まります。

曲水の宴(きょくすいのえん)

曲水の宴で、歴史に触れる

「曲水の宴」という、平安時代から続く、風流な遊びもあります。
実際には俳句ではなく歌を詠む遊びですが、素敵な遊びなので紹介します。

「曲水の宴」は水の流れに沿って座り、流れてくる杯が自分の前に来るまでに詩歌を詠む、というもので、流れる水の音、自然の風景、そして自分の詠んだ歌…五感を使って楽しむことができるのが魅力です。

曲水の宴の魅力

  • 場所: 太宰府天満宮や上賀茂神社などで春に行われるものが有名で、庭園を流れる人工の川で行われます。
  • 服装: 平安時代の衣装を模倣して行うため、とても雅です。
  • 歴史に触れる: 古くから続く日本の文化に触れることができます。

曲水の宴は体験できるの?

「曲水の宴」は歌人によって行われ、一般の人が詠み人として参加することはできません。
ただ、観覧は受け付けているので、生で見るだけでも大きな感動を味わうことができます。

風情はありませんが、「曲水の宴」を自宅で楽しみたい人は、そうめん流しを流用するのがおすすめです。
また、プラレールの貨物列車を使って、ミニチュアの曲水を作っても良いでしょう。

隠し言葉(かくしことば)

俳句に、秘密のメッセージを隠すことができるって知っていましたか?それが「隠し言葉」です。
一般的には和歌などで行われる遊びですが、俳句でもできるので紹介します。

隠し言葉ってどんなもの?

隠し言葉とは、俳句の中に、特定の言葉を隠す遊びです。例えば、単語の切れ目を変えたり、言葉の順番を入れ替えたりすることで、別の言葉を作ることができます。

隠し言葉の例

例えば、次の句では「芭蕉ねこ(ばしょうねこ)」という言葉が隠れています。

枯芭蕉 寝転びながら 眺めをり
かればしょう ねころびながら ながめをり

上の句は、続けて「ばしょうねこ」という言葉を入れましたが
下のように、五・七・五のそれぞれの頭に言葉を忍ばせることもできます(折句(おりく)という)

○○〇
しょう○○○○○
ねこ〇○○

五・七・五の頭と終わりに忍ばせるのもあります(沓冠(くつかむり)という)
○○○○
しょ○○○○○
〇○○

芭蕉ねこ先生
芭蕉ねこ先生

わたしの名前が隠れているじゃないか!

隠し言葉をもっと楽しむために

  • 身近な言葉で挑戦: 自分の名前や、友達の名前を隠してみましょう。
  • テーマを決めて: 仲間内で最近はやっている物や言葉などを入れるのも楽しいです。
  • 難易度を上げてみよう: 複数の作品をつなげて、全体を通して隠し言葉をいれると、より複雑になります。

以前わたしは、50句出しの星野立子新人賞に応募したときに、先頭の文字を順番に読むと星野立子さんの俳句が出るように作ったことがあります。入選はしませんでしたが、とてつもなく難しかったので、このときの作句制作だけは、いまでも鮮明に覚えています。

まとめ

隠し言葉は、俳句をより深く楽しむための、面白い遊び方の一つです。ぜひ、あなたも俳句の中に秘密のメッセージを隠してみませんか?

微積分俳句(びせきぶんはいく)

微積分俳句で二人の距離を縮めよう!

「微積分俳句」って聞いたことありますか?ちょっと変わった名前ですが、実はとっても楽しい俳句の遊び方なんです。

微積分俳句ってどんなもの?

微積分俳句は、二人で協力して一句を作る俳句遊びです。
例えば、五七五の俳句を作る場合、一人ひとりが交互に一文字ずつ埋めていき、最終的に一句を完成させます。

具体的な作り方

二人で順番に1文字ずつ埋めていく
Aさんは、Bさんはを埋めて俳句を作る
 /  / 


一音ずつでなくても次のように順番に制作してもよい
〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇

上五、中七、下五を順番に作ってもいい
〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇

微積分俳句の楽しさ

  • 共同創作の面白さ: 相手の言葉を受けて、どんな句になるか想像しながら作っていくのが楽しいです。
  • 予想外の展開: 自分の予想外の言葉が出てくることで、新しい発見がありますし、想像力が刺激されます。
  • コミュニケーションのきっかけ: 俳句作りを通して、自然と会話が弾みます。

微積分俳句で二人の関係が深まる?

実は、微積分俳句は、二人の関係を深める効果もあると言われています。共同作業をすることで、お互いの考え方や感性を理解し、親近感が湧きやすいからです。

最後に

単純に俳句を作って発表するだけでなく、仲間と集まることで色々な遊びをすることができまず。
皆さんも一緒に楽しみましょう。

芭蕉ねこ先生
芭蕉ねこ先生

わたしもやりたくなったよ!

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