俳句で気持ちを伝えよう!挨拶句について

俳句は、すべての言葉が挨拶?

皆さんは、俳句を詠む時、どんな気持ちで言葉を選んでいますか?「春の小川」や「夏の夕暮れ」といった自然の情景を詠んだり、「喜び」や「悲しみ」といった心の動きを表現したりするのではないでしょうか。実は、俳句で詠むすべての言葉は、ある意味で「挨拶」のようなものと言えるのです。

自然を詠む場合は、自然に対して「美しいな」「心地よいな」という気持ちを込めて詠みます。これは、自然への挨拶のようなものです。また、日常の出来事を詠む場合も、「今日は良い天気ですね」「この花、きれいですね」といった、相手(人や物)への挨拶のような気持ちで言葉を選びます。

俳句には「挨拶句」というものがある

俳句の世界では、特別な場面で作る俳句を「挨拶句」と呼ぶことがあります。

挨拶句には大きく分けて2つの種類があります。

  1. 贈答の挨拶句: 句会に招待されたり、誰かの作品に接したりしたときに、その場や相手への感謝や敬意を表して詠む句です。
  2. 先人の句を継承する挨拶句: 古典や他の俳人の作品を参考にしながら、新しい句を作る場合、その作品や作者への敬意を表して詠む句です。

贈答の挨拶句は、例えば、ある場所を訪れた際に、その場所の自然や文化に触れて感じたことを詠み、その場所への感謝の気持ちを伝えるようなものです。

先人の句を継承する挨拶句は、昔の俳人の名句を参考にしながら、自分の言葉で表現することで、俳句の世界を広げていくことができます。

挨拶句を作るメリット

挨拶句を作ることは、俳句を詠む上での幅を広げるための良い練習になります。

  • 新しい表現に挑戦できる: 贈答の挨拶句を作るためには、普段とは少し違った角度から対象物を見つめる必要があります。
  • 相手の心に響く句を作れる: 相手のことを考えながら句を作ることで、より心に響く作品を作ることができます。
  • 俳句の奥深さを知ることができる: 先人の句を参考にしながら、俳句の歴史や文化に触れることができます。
  • 句会などで場が和む: 初めて参加する句会などに挨拶句を用意しておけば、読んでくれた人たちは喜びますし、句会の場が和むことにも役立ちます。

挨拶句を作る際のポイント

挨拶句を作るのは、少し難しく感じるかもしれませんが、大切なのは、心からの気持ちを込めて言葉を選ぶことです。

  • 相手のことを考える: 誰に向けて詠むのか、相手はどんな気持ちでいるのかを考えましょう。
  • 場の雰囲気に合わせて詠む: 場の雰囲気や状況に合った言葉を選びましょう。
  • 季語を効果的に使う: 季語は、俳句に季節感を与える大切な要素です。
  • 五七五のリズムを守る: 俳句の形式を守り、言葉の響きを楽しんでみましょう。

まとめ

俳句は、言葉を通して人と自然と繋がる、心の表現です。挨拶句を作ることは、俳句の世界を広げ、より深く俳句を楽しむための良い機会となります。ぜひ、あなたも挨拶句を作ってみてください。

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