俳句を作るときの一つの方法なのですが
外で俳句を作るときに、遠近法を使うと作りやすいということがあります
具体的には、次の順で作ります
①目の前にある季語を選ぶ(例えば、帰り花)
②「これを詠む」と、しっかりと自分に言い聞かせる
③遠くを見て、季語に合う事物を選ぶ(夕富士)
④遠くから季語に向かって、視線を絞るように句を作る
夕富士に枝さしのべて帰り花
夕富士(遠景) → 帰り花(近景)
単純な形ではありますが、印象鮮やかな句を作るのに適した技法です
このように作る場合、遠くから近くに視線を絞って行ったほうが良いといえます
最後に目の前の季語が現れることで、自分のいる位置や、季語の鮮明な色が浮かび上がります
近景から遠景に向かって作ってしまうと
最初に帰り花が出てくるため、鑑賞者は「帰り花」について何かを言うのだろうな、と用意します
それなのに、何も関係のない夕富士がでてくると、あれ?何のことが言いたいの?と
戸惑ってしまうでしょう