俳句の鑑賞文を書くコツ

俳句の鑑賞

「俳句の鑑賞文、どうやって書けばいいんだろう?」

そう悩んでいるあなたへ。このブログでは、俳句の鑑賞文の書き方を、小学生から大人まで、誰でもわかりやすく解説していきます。

俳句は、たった17文字の中に、季節の風景や作者の心がぎゅっと詰まった、奥深い文学作品です。そんな俳句を鑑賞し、その魅力を言葉で表現する「鑑賞文」。難しそうに感じるかもしれませんが、実は、あなたの感じたことを素直に言葉にするだけで、素敵な鑑賞文になるんです。

このブログでは、鑑賞文を書くための基本的なステップから、より深く俳句を読み解くためのヒントまで、様々な情報を分かりやすくご紹介します。

このブログを読めば、あなたもきっと、俳句の世界をもっと深く理解し、素敵な鑑賞文を書けるようになるはずです。さあ、一緒に俳句の鑑賞文の世界へ飛び込みましょう!

俳句を読むときに、着目したいポイント

俳句鑑賞のポイントをいくつかご紹介します。
これらのポイントを参考に、俳句を読み解くとよいでしょう。

1. 季語を探してみよう

俳句には必ず「季語」と呼ばれる、その季節を表す言葉が含まれています。この季語があることで、詠まれている季節や情景を想像することができます。



波音に 時折消える 蝉しぐれ

上記の句であれば、「蝉しぐれ」が季語です。
この季語があることで、俳句が詠まれたのは夏の暑い日、蝉の鳴き声が降り注ぐ防風林や崖の上の木の茂った場所、といった具体的な情景が想像できます。

季語があるだけで、このように想像豊かな鑑賞文の情景が得られるので、まずは「季語を探して、季節を知る」ということを意識するとよいでしょう。

2. 五感を働かせてみよう

五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を働かせて鑑賞文をかくことも有効です。

波音に 時折消える 蝉しぐれ

上記の句を例にすると
視覚では、白波が砕け散り、深い青色の海が広がっている様子が想像できます。
聴覚では、波の崩れる激しい音。多くの蝉が鳴いている声が聞こえます。
触覚では、肌に感じる夏の太陽の焼けるような日差しが感じられます。
嗅覚では、潮の香りが感じられます。

このように、五感を働かせて俳句を鑑賞することで、より深く、リアリティのある鑑賞文になってきます。

3. 情景を想像してみよう

俳句で描かれている情景を、具体的に想像することで、より深く俳句の世界に入ることができます。

波音に 時折消える 蝉しぐれ

蝉しぐれが、波音のたびに消えるということは、よほど大きくて激しい波が立っているのかもしれません。もしかすると、絶壁に砕け散る大きな波音が聞こえるのかもしれません。
それでも、波音に負けんばかりに鳴き続ける蝉の声は、まるで生命の力強さを象徴しているかのようです。
「波音が蝉の声を消した」という、そのままの鑑賞をではなく、感情を含めた視点で景色を想像するとより、立体的な鑑賞文が書けます。

4. 作者の気持ちを探ってみよう

俳句を鑑賞するときは、「なぜその景色を作者は詠んだのか?」を考えるのも有効です。
ある景色を詠んだということは、その景色に何か特別なものを作者は感じたから読んだはずです。その気持ちを探ると、より作品への理解が深まります。

波音に 時折消える 蝉しぐれ

作者は夏の盛りの自然や生命力の力強さに感動たのかもしれません。
あるいは、波音に声が消される蝉の様子から、自然の中にある儚さを感じたのかもしれません。
「もし、わたしがその場所にいたとしたら、どのように思うだろう」と考え、作者の心情について考察を加えることで、鑑賞文に深みが出ます。

5. 言葉の選び方に注目してみよう

俳句では、たった17文字の中に、たくさんの意味が込められています。言葉の選び方一つで、全く違う印象を与えることができるので、言葉の選び方にも注目して、作者の意図を探ることが重要です。

波音 時折消える 蝉しぐれ
波音 時折消して 蝉しぐれ

この2つは、わずかな言葉の変化ですが、雰囲気が変わります。
雰囲気が変わるのは、次のような理由からです
波音に 時折消える 蝉しぐれ」は、波音に蝉の声が消える、と言っています
波音が 時折消して 蝉しぐれ」は、波音が蝉の声を消す、と言っています

前者は蝉が主になっていますが、後者は波が主になっていて、波が蝉の声を消すという擬人的な表現になっています

このように、わずかな言葉の変化でも、俳句は雰囲気がガラッと変わります。作者がなぜその言葉を選んだのか、その部分の注目をすると、より作者の心情に深く入った鑑賞文を書くことができます。

自分自身の感じたことを言葉にする

俳句を鑑賞してすぐ、あなたを心の中に感じることがあると思います
例えば、「寂しそうな句」「楽しそうな句」「きれいな句」など
このように直感で感じたことに対して、「どこからそう感じたのか?」という問いかけをしながら、鑑賞文にしていきましょう。

波音に 時折消える 蝉しぐれ

この俳句をみて、あなたは「寂しい」と感じたかもしれません。それは「どこからそう感じたのでしょうか?」。蝉の声、波の音、海沿いの光景、あるいは過去の経験など、あなたに「寂しい」と感じさせた部分があるはずです。
どこからそう感じたのかを、具体的な言葉で説明してみましょう。それだけで、あなたにしか書くことができない立派な鑑賞文になります。

鑑賞文を書くことは、自分自身と向き合い、世界を深く理解する素晴らしい機会です。ぜひ、あなたも自分の言葉で俳句の世界を楽しんでください。

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