俳句の語尾に「もし」を付けるだけで、良くなる件

説明句を直す、一つの方法を説明します
例えば次の句
「蕎麦待ちの列は蜥蜴に乱れたる」
これでは、何が(蕎麦待ちが)どうして(蜥蜴が現れて)どうなった(乱れた)
という説明句になってしまいます
一度このように、説明的な句を作ってしまうと、なかなか直すのが大変です
このような時は、最後の切字を”もし”に変えてみましょう
「蕎麦待ちの列は蜥蜴に乱れもし」
説明的な感じが弱まりますよね
「たる」が「もし」に変わることで何が変わったのでしょうか?
「蕎麦待ちの列は蜥蜴に乱れたる」
何が(蕎麦待ちが)どうして(蜥蜴が現れて)どうなった(乱れた)
という強烈な説明が
「蕎麦待ちの列は蜥蜴に乱れもし」
何が(蕎麦待ちが)どうして(蜥蜴が現れて)こうもなる(乱れもする)
という柔らかい表現になります
乱れ”たり”
乱れ”をり”
など「たり」や「をり」で終わる場合には、最後を「もし」に変えることで
説明的な表現が和らぐことがあるので、参考になさって下さい

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