「時鳥(ほととぎす)」と子季語の意味

時鳥(ほととぎす)に関する季語をまとめています
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時鳥は夏の季語です
時鳥の中には、「名乗る時鳥」といった不思議な子季語があります
初心者には理解しづらい子季語でもあるため、意味と共にまとめました
それぞれの季語の意味を理解して使えるようになると、俳句の幅も広がるはずです

最後に、”ほととぎす”のいろいろな漢字表記をまとめています

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時鳥(ほととぎす)
カッコウ科の鳥
初夏五月に南方から渡ってきて日本に夏を告げる鳥
雪月花に並ぶ夏の美目でもある
昔は初音を待ちわびた
初音を待つのは鶯と時鳥だけ
夜、密かに鳴くときは忍び音といった

初時鳥(はつほととぎす)
その年はじめて声をきくホトトギス

郭公(かっこう)
カッコウ科の鳥
鳴き声から、そう呼ばれる
時鳥(ほととぎす)は、カッコウ科の鳥の一種

山時鳥(やまほととぎす)
山にいる時鳥
ただ、時鳥が山にいるのは当たり前であり、わざわざ”山”をつける必要は無いはず
それでも俳句で山時鳥と使われるのは、もしかすると山口素堂の
「目に青葉山ほととぎすはつ松魚(がつお)」から来ているのかもしれない

名乗る時鳥(なのるほととぎす)
ホトトギスがその名を鳴き声で鳴くこと

待つ時鳥(まつほととぎす)
豊臣秀吉の、鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥から、そのように呼ばれる

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■時鳥(ほととぎす)の様々な書き方
時鳥(ほととぎす)は、読み方は同じでも、様々な漢字が当てられています
下の漢字の全て「ほととぎす」と読みます

子規、不如帰、杜鵑、霍公鳥蜀魂、沓手鳥、杜宇、田鵑沓直鳥、郭公

■時鳥(ほととぎす)の別名
時鳥は、下のように様々な呼び方が付いています
それぞれの漢字が「ほととぎす」とも読みます
俳句を鑑賞しているときに、「ほととぎす」と読んでしまうと字数が合わなくなってしまう場合は、もしかすると作者は下の読み方で作っているのかもしれません

子規(しき)、不如帰(ふじょき)、杜鵑(とけん)、蜀魂(しょっこん)
沓手鳥(くつてどり)、沓直鳥(くつてどり)、杜宇杜魂(とうとこん)
杜宇(とう)、杜魂(とこん)、卯月鳥(うづきどり)、田長鳥(たおさどり)

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