句会で作品の選が行われると、当然、票のたくさん入る句と入らない句に分かれる
初心者のときは、「票がたくさん入ったから、良い句」だと思ってしまうが、必ずしもそういうわけではない
句会に参加したときは、票の数に注目するのではなく
「どのような根拠で、その作品に票が入ったのか」に注目しよう
票の入った数だけに注目すると、確かにたくさん入った句が優秀となるのだろうが
票を入れた根拠を聞いてみると、票がたくさん入ったのに根拠がまったく出てこない、ということがある
「なんとなく」だとか、「同じ体験をしたことがあるから」といった
根拠にならない発言しか出ないものは、じっさいに良い句なのか疑問が生じてくる
一方で、一票しか入らなくても、その一票を入れた人の根拠が確信をつくもので
新しい視点を得ることにつながり、他のメンバーが「そういう意味だったのか。いい俳句だね」
となることもある
単に、票の入った数を注目するのではなく
票の入った根拠に注目しよう
そちらの方が、より正しく良い句がどれかが分かることにつながる