俳句での7つの省略方法

俳句はいかに省略できるか、と言われます

省略すれば音数を節約できるし、表現もすっきりします

表現がすっきりすれば、読者の印象にも強く残ります

なので、初心者でも簡単にできる省略の場所をあげてみます

 

 

   
「ごとき」「ような」を消す

雪のような肌 → 雪の肌

滝のごとき桜 → 滝の桜

「ごとき」「ような」は消しても意味が通じるので、消す

 

 

   
「なにが」「どうして」「どうなった」の「どうして」は消す

桜が風に吹かれて揺れた → 桜が揺れた

氷が日に当たって溶けた → 氷が溶けた

「どうして」を入れると説明的になるので、入れない

たいてい消しても意味は通じる

 

 

   
「なにが」「なにを」「どうした」の「なにを」は消す

雀が藁を咥えた → 雀が咥えた

木枯らしが木の葉を吹き飛ばす → 木枯らしが吹き飛ばす

この場合、「なにを」を入れたくなる

入れないと読者が分からなくなる、と不安に思うからだ

ただ、入れないことで

何を咥えたんだ?何を吹き飛ばしたんだ?

という、読者の想像の広がる余地が生まれる

 

 

   
文末の動詞を消す

草が揺れる。桜も揺れる。 → 草が揺れる。桜も

道を曲がると桜があった → 道を曲がると桜が

文末に動詞がある場合、動詞を消す

なくても、その先を想像できることは多い

 

 

   
体言止めにする(名詞で終わる)

鶯が飛びました → 鶯が飛び

雲が流れます  → 雲が流れ

雀が鳴いた   → 雀が鳴き

通常文末は、「です・ます・だ」など何かしらの語尾がつくが、それを消す

消して、名詞にして終わらせるとすっきりする

動詞を名詞化するには、連用形で終わらせればいい

 

 

 

   
形容詞(作者の感想)は消す

桜が散って寂しい → 桜が散った

湖面がキラキラして美しい → 湖面がキラキラしている

「美しい」「悲しい」「うれしい」などの形容詞(作者の感想)は、必要ない

「美しい」「悲しい」などは読者に感じさせるもの

 

 

 

   
当たり前のことは言わない

白い雪 → 雪

赤いリンゴ → リンゴ

鈴が鳴る → 鈴

赤文字の部分は、言われなくても誰でも分かること

そのような当たり前の言葉は消す

 

 

 

 

 

省略をすることで、句がすっきりしますし、音数も省略できます

何を省略すればいいのか分からない人は、参考にしてください

 

 

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