575に収まらない?そんな時は!季語を上手に調整して、素敵な一句に

俳句を始める

俳句は575で作られます
何度も作っていると、「ここで音を減らすことはできないのかな」「1音少ない季語があればぴったりなんだけど」などと思うことがよくあります

そんなときに季語から音を減らすことができないかを調べる方法を紹介します
方法は

使いたい季語の方言(地方名)を調べる


これだけです
方言(地方名)で音が減るというのは、例えば「だいこ」です
「だいこん」の方言で、1音少ない「だいこ」という言葉になります
「ゆやけ」もそうです
「ゆうやけ」の方言で、1音少ない「ゆやけ」という言葉になります

いま挙げた「だいこ」や「ゆやけ」は歳時記にも掲載されていますが、まだ掲載されていない言葉もたくさんあります
使いたい季語があるけれど音数が合わない
歳時記の子季語の中にも音数の合うものがない
そんなときは、「全国方言辞典」などで、使いたい季語の方言(別の呼び方)を調べてみると、音数の少ない言葉があったり、逆に音数の多い言葉が見つかったりして、575に合わせられることがあります


ちなみに、方言が多くみつかる季語は、魚類です
これは漁業関係者が、その地方地方で様々な呼び名をするからです

風や雲に関連する季語も、漁師言葉として、それぞれの地方で様々な方言が見つかります

野菜類は一般家庭で毎日使われることから、それぞれの地方で独自の呼び名が発展しています

ですので、魚類、天候、野菜類、に関連する季語では、方言を使うことで音数を減らす(もしくは増やす)ことがしやすいといえます


ただ、方言を使うこともデメリットはあります
読者がその言葉を知っていなければ理解されないということです
「だいこ」や「ゆやけ」もそうですが、その言葉を知っていなければ「これは何?」と思われるでしょう

方言を使う場合は、一般の人が鑑賞したら読めないかもしれない
それでも
「ここでは音数を合わせたい」
「音の響きを優先させたい」
そんなときに使うことになります

方言を使うか使わないかは作者の自由です
ただ、読者がいて読んでもらえるからこそ、作品としての価値が生まれるので、使うばあいは、なんとなく意味が分かるものをえらんだほうが良いといえます

普通の読み方読み方が変わるもの由来
大根だいこ方言の一つ
夕焼ゆやけ宮崎の方言
南風みなみ広島の方言
海霧ガス北海道太平洋沿岸で発生する霧の地方名
薄氷うすらい薄(うす)らな氷(ひ)から「うすらい」
川音かわと「かわおと」の音変化で「かわと」
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