一瞬で分かる、自動詞と他動詞の簡単な見分け方

色々な人の俳句を見ていると、自動詞と他動詞を間違って使っている人がいます
これでは、せっかく良い俳句を作ったとしても、全て台無しになってしまします
ここでは、自動詞と他動詞の違いがまだ分からない、という人のために
その違いと、使い方を解説します
 自動詞とは
自動詞は、主語自身の動きを表す動詞をいいます
扉が開く  扉(主語)が開く(自動詞)
船が渡る  船(主語)が渡る(自動詞)
水が落ちる 水(主語)が落ちる(自動詞)
板が割れる 板(主語)が割れる(自動詞)
上の例を見てもらうと分かりますが
自動詞では多くの場合、助詞の「が」でつながります
 他動詞とは
他動詞は、主語自身の動きを表す動詞をいいます
扉を開ける  扉(主語)を開ける(他動詞)
船を渡す   船(主語)を渡す(他動詞)
水を落とす  水(主語)を落とす(他動詞)
板を割る   板(主語)を割る(他動詞)
他動詞では多くの場合、助詞の「を」でつながります
便宜的に、自動詞は助詞「が」でつながり、他動詞は助詞「を」でつながる、と覚えておくとよいでしょう
 なぜ自動詞と他動詞の違いを知らなくてはいけないのか?
俳句をやっていると、意外と自動詞と他動詞を間違って使っている人を見かけるからです
例えば
「扉が」の後には「開く」の自動詞が付くはずなのに
「開ける」の他動詞をつけて、「扉が開ける」というように使っているのです
まさか、と思われるかもしれませんが
かなりこのような間違いは見かけます
この理由の一つに、俳句では古語を使うことが挙げられます
さすがに、現代語で「扉が開ける」というように使う人は少ないと思いますが
古語になると、「扉が開くる」となりますので
なんとなく正しいかな?と勘違いして使ってしまうのでしょう
これでは、せっかく良い俳句を作ったとしても、全てが台無しです
自動詞と他動詞の使い分けは、しっかりして理解しておきましょう
 俳句を始めて間もない頃、私がした間違い
俳句を始めて間もないころ、私は自動詞と他動詞の違いを理解していなくて
次のような間違った使い方をしました
○○○○○/雪を割るるや/○○○○○
自動詞と他動詞の違いが分かった皆さんは、間違いがすぐに分かると思います
自動詞なら「雪が割るる」
他動詞なら「雪を割る」
としなければいけません
当時のわたしは、雪を割ると言いたかったのですが
中七の字数を合わせるために「雪を割るる」というように使いました
現代語に訳すと、「雪を割れる」となります
意味が分かりません
みなさんも、私と同じ間違いはしないように気をつけてください
 古語になると自動詞と他動詞が分からない、と言う人は
現代語であれば、頭で考えなくても自動詞と他動詞は使い分けているはずですが
古語になると分からなくなる、という人は沢山います
そのような場合は一度、電子辞書で調べてみると良いでしょう
私が間違えた「雪を割るる」ですが
電子辞書で「割るる」をひけば、自動詞だと表記されます
実際にはこのように表記されます
            (自ラ下二)この「自」というのが自動詞という意味です
             他動詞の場合は(他○○)というように表記されます
自動詞だと分かれば「雪を割るる」という使い方はしなかったはずです
電子辞書で調べるのは、5秒で終わります
慣れないうちは、手間を惜しまずに一度調べる癖をつけましょう
 電子辞書がない人は
電子辞書がない人は、音数で確認しましょう
自動詞
雪が割れる(現代語)  雪が割るる(古語)
他動詞
雪を割る(現代語)   雪を割る(古語)
音数を見ると、現代語も古語も自動詞では6音、他動詞では5音となります
現代語で言った時の音数と、古語の音数が違うようでしたら、調べなおしてみた方が良いかもしれません
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