季語を上五に置くか、下五に置くかの効果の違いは?

俳句を作っていると、季語を上五に置くか下五に置くか迷うことがあります
置く場所によって次の効果があります
【上五に季語を置く】
いち早く読者に季語が提示されるので
読者は〇〇についての句なのだと理解した状態で読め進められます
そのため、句が理解しやすくなります
上記の効果を得られる一方で、季語の説明をしてしまうことがあるため注意が必要です
季語の説明をしていないか、最後に確認をすることが大切です
【下五に季語を置く】
最後に季語が提示されるので、読者は何をいっているのだろう?と読み進めます
最後に答えが出ることで、意外性が得られます
上記の効果を得られる一方で、余りにも当たり前のことを言ってしまうと
「なに当たり前のことを言っているのか」と興覚めされてしまいます
季語を上後に置いた句で、次のような過ちがあります
単なる季語の説明を、倒置法(とうちほう)でごまかしてしまう過ちです
倒置法とは、文章を普通の順序とは逆にする表現法で、「どこに行くのか、君は」「起きろよ、早く」などです
山桜美しく儚く散りぬ
これでは桜の説明になってしまうので、倒置法で季語の桜を後ろへ持ってゆく
うつくしく儚く散って山桜
説明的な感じが薄くなっている気がしますが、やはり”気がする”だけです

無意識にやってしまいがちな過ちですので、注意しましょう
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